よろく

何かしらの余録

SP1000Mレビュー(その1)

1.はじめに

少し前に、つい魔が差してSP1000Mを買ってしまった。ふらふらっと。

犯行の予兆はあった。普段持ち歩いているKANNは耳元でパワフルに鳴ってくれるが、ちょっと解像度や繊細さは足りない。特にDSD64の音源で、音がいやに丸まって聞こえる。それにでかい。かといって、DP-X1Aをアンプとつなげると、DSD変換でとても良い繊細な音が鳴るのだが、バッテリーはすぐなくなる。そしてでかい。ポータブルに適したサイズで、音はとびきり良くて、繊細で、「これでダメならまあ音源が悪いわな」と諦められるものはないのかという謎の欲求不満に陥ってアレコレとみていた。

「お、Pleneu Lかあ。音良さそうだし、DSD256対応してるし…ううむでもバランスが4.4mmかあ、まあケーブル変えればいいか*1、しかし値段が微妙だなあ」「SP1000はでかいよなあ、しかも値段はもう」「Cayin N8、ううむSP1000と同じくらいやんけ」「ソニーのえげつないやつ*2、すげえなあ。聴いてみたいけど戻ってこれなさそうだし、95万なんて買えるか!」などなど。それから、どれもmicro SDが1枚しか入らない。KANNもDP-X1Aもmicroか普通のSDかはともかく、2枚入るのだ。

店頭で発売直後のSP1000Mをみかけて、「これが少し安くなってこのくらいになったら危険だな。見ないことにしよう」と調べずにいたのだが、某所でまさにその値段で出ているのを見つけてしまった。「税抜きならやめておこう」と思ったら、税込みである。悪魔がささやく。「買ってまえ」「そのくらいで破産するわけでもなし」。

買ってしまった。

そうなったら仕方がない。使い倒して元を取ろう。

2.基本スペック

スペックはiriverの製品紹介ページをみていただきたい。

www.iriver.jp

音質に関わるハード面は基本的にSP1000と同じである。最も違うのはサイズと重さで、上記サイトによれば、SP1000MはW67.9 x H117 x D16.9(mm)、203gである*3。実際、最初に持った際の印象は「軽い!」であった。また、バッテリー容量と内蔵のメモリ容量も小さくなっているので、これらも使い勝手を評価する際にみることとする。

3.外観と大きさ、重さ

箱はこのような感じで、KANNよりも高級感はある。

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外箱

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内箱

これを開けると、本体と付属品として保護シート、カバーが入っている。

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本体+保護シート

保護シートが妙にたくさんあると思ったら表だけでなく裏面用のものもそれぞれ2枚ずつあった。ちなみに、裏面はこんな感じなので、確かに保護シートはほしい。



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本体裏面

そしてケース。

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ケース

ケースは表面側が2mm弱、裏面側が2.5mm程度なので、装着しても厚みが増えた感じはあまりしない。ケースを装着してイヤフォンをつけたらこんな感じになる。

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本体+ケース

写り込みをぼかすために変な色目になっているがご容赦を。ケースの手触りはよく、USB-Cの部分に穴が開いているほか、サイドボタンの部分はケース上から押せるようになっている。本体だけよりも滑りにくい。というか本体のままだと傷がつくだけでなく、滑りやすいのでなかなか怖い。

次回はサイズ感を含む使い勝手、その次は音質面ということで、今回はこのへんで。

*1:といってもN8も4.4mmを採用しているし、もしかしたら流れが変わりつつあるのかもしれない。実際、2.5mm4極は、音質面はともかく物理的に脆弱であることは確かだ。

*2:DMP-Z1

*3:他方、SP1000 (stainless steel)はW75.8 x H132 x D16.2(mm)、386gである。