AKG N5005(その2)

音質その2

N5005のレビューその2。前回は、仰々しい箱を中心とした外装と付属品などの紹介から、音質についてファーストインプレッションを書き殴った。

 

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今回はもう少し(時間的な意味で)落ち着いて聴いてみた結果も踏まえて書いてみよう。

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KANNでとりあえず色々と聴いてみる

Mutterのチャイコフスキー・バイオリン協奏曲は、演奏も録音もよいので、よく聞こえて当たり前。つややかさをどれだけ出せるか・バイオリンソロの部分が狭くてやせっぽっちにならないかどうか。N40ではイマイチ、イヤフォンではないけどMEZEの方がよかった。N5005はこのあたりがうまく、煌びやかさは強くないけども、高音がしっかりとしたつやっとして音。これ以上高音が強くなったらきつく感じるという寸前でとまっているなと感じることがしばしば。

期待を超えて良かったのが、ラトル・ベルリンフィルの「展覧会の絵」。良い演奏のはずなのに、プレーヤー・アンプ・イヤフォン(ヘッドフォン)の組合わせによっては、平板でつまらなく聞こえることもある。N5005で聴くと、特に打楽器が入ったときの引き締まった低音と、金管楽器の実に様々な音色を繊細に表現してくれる。

N5005の性能に驚いたのもう1つの演奏は、バーンスタイン・NYPのマーラー2番。5楽章ではややキツメでえげつなく強烈な金管楽器群のフォルテを音圧は高いが、破綻せずに表現していた。圧巻だったのは終わりの部分。N5005は特にバランス化するとイヤフォンとは思えないほど音場が広く、合唱がとても映える。ソロが重なる部分もごちゃっとした感じではなく、きれいに聞き分けられる。そして、オルガンが加わると引き締まった豊かな低音が腹の底に響く。これには正直驚いた。 

音の特徴まとめ 

ダラダラ書き続けても仕方がないので、そろそろ音の特徴をまとめる。フィルターはReferenceを使用。

  • 高音域:クラシックには向いた高音がしっかりと聞こえるイヤフォン。キラキラした感じはさほどない。鋭い感じもあるが、N40のように刺さる・歪むことはなく、ギリギリをついている。録音・好みによってはイヤピースand/orフィルターを変えた方が心地よいのかもしれない。試聴した限りでは、リマスタリングされたバーンスタインのコープランド・ロデオではややきつく感じた。
  • 中音域:中音域は特に音場の広さを感じる。さほど「強い」という感じはしない。イヤピースとの相性あるいは装着の仕方によっては薄くなってしまい、スカスカに聞こえるので注意が必要かもしれない。
  • 低音域:ぼわつくことが全くない、引き締まった豊かな低音である。個人的には非常に好みで、オケが引き立つ低音で、なるほどクラシックを聴くのにも低音の性能は大事だなと(当たり前のことを)実感した。オルガンの音はぜひ聴いてみてほしいくらい。
  • 音場:広い。両耳の斜め後ろくらいまで広がっている感じ(すごいヘッドフォンだとさらに後ろまで広がる感じがする)。これはNシリーズよりもK3003に近いのかもしれない。
  • その他:迫力のあるはずの場面では、しっかりと音圧があるのがよい。

今回はこのあたりで。最後は装着性、使い勝手、遮音性などに触れよう。

 

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